教育・研修制度について
至聖病院では、医師や看護師をはじめ、薬剤師、管理栄養士、検査技師などの専門的な職種がチームとなり互いの専門性を尊重しながら、力を合わせ患者様の治療に向かっております。
その中でも、最も人数の多い看護部の研修制度の一部をご紹介いたします。
チームナーシング形式で各チームを巡回しながら、全ての業務に対応できる教育を行っています。また、看護師の経験年数に応じた全看護職員を対象とした「キャリアラダー」を導入しています。
サポート体制として、職員寮、院内保育室、介護学生奨学金制度や院内での看護業務に役立つ資格取得支援もしています。
また、それぞれの職種に応じた研修制度も用意しております。
チームナーシング
至聖病院の病棟看護師はチームナーシング制を採用しています。
当院ではあらかじめ定められた4つの役割に対して4つのチームがあり、ローテーション制で順番に様々な役割をこなします。
新人職員はいずれかのチームに所属し、先輩とペアを組んで仕事を教わりながら、この4つの役割を経験します。実際にチームの一員として実際の業務に触れることで、先輩から指導の下患者さんに接することができるレベルから、最終的には自分で自立して役割をこなすことができるレベルまで成長できることを目標として教育を行っています。
チームナーシングの特徴
- 担当する役割や対象の患者さんが明確でわかりやすい。
- チーム制のため、『担当不在でわからない』がない。
- チーム内のフォローにより、職員ごとの得意・不得意の差が埋まり、結果として看護の質を維持しやすくなる。
- チームで行動することで、業務だけでなくお互いの理解も深まりコミュニケーションが円滑になる。
目標管理の導入
自分で目標をたてます
個人が自分のキャリアにあった目標を立て職員一人一人が目標達成を目指し、病院にとって大切な人材として成長するのを支援し、モチベーションアップを図ります。
年間教育プログラム
新人看護師年間モデルケース
プリセプターシップ制度の導入
先輩ナースがいくつも横にいてサポートすることで不安を解消するため安心して学んでいくことができます。
最初の3ヶ月間は看護知識・技術の習得だけではなく、マナーや人との接し方も学びます。
新人教育プログラムと看護技術到達度チェック表
6つの教育プログラムで分けられており、実施する内容については、どこまで到達しているかを『見学』『実施』『自立』の三段階でチェックしていきます。
先輩ナースに付いてまわり、業務をこなしていく中で、実際にどこまで到達できているかをチェック表に記入しながら、全ての業務が自立できるまで先輩ナースと共に教育していくプログラムとなります。
管理
当法人・病院の理念や方針
~看護部~ 一般的社会人マナー
~安全管理~ 感染管理
生活援助
食事、洗面、口腔ケア、義歯、排泄、清潔保持、更衣、体位交換、移動移送の介助
機械類の取扱い
心電図モニター、ウロメセル、尿比重計、輸液ポンプシリンジポンプなどの医療機器などの取扱い習得
処置・技術
採血、注射、点滴、留置針、吸引、酸素療法、吸入、経管栄養、清潔不潔操作、消毒と滅菌、褥瘡などの処置方法や医療技術の習得
救急
BLS、気管内挿管、器具の使用法、人工呼吸器の取扱い習得
その他
外来、薬の知識、心電図の取り方、看護記録、看護助手体験、輸血、看護必要度、死後の処置、看護要約、スキャンなどについての知識や体得習得
クリニカルラダー
クリニカルラダーレベル①について
指導を受けながら、マニュアルに沿って看護チーム内で看護を提供できるレベル
到達目標
- 社会人、組織人としての自覚を持つことができる
- 基本的な知識、技術、態度を身につけ、指導下で患者への看護が安全で的確に出来る
- 専門職としての知識を増やしていくことができる
クリニカルラダーレベル②について
標準的な看護計画に基づき、自立して看護を実践する
到達目標
- 看護実践を通して、組織での役割を明確にできる
- 自立して介護サービスが提供できる
- 専門職として習得した知識を看護実践に活かすことができる
クリニカルラダーレベル③について
ケアの受け手に合う個別的な看護を実践する
到達目標
- チーム内のリーダー的役割が取れる
- 個別的な介護サービスが提供できる
- キャリアビジョンに向けて自己を振り返ることができる
クリニカルラダーレベル④について
幅広い視野で予測的判断を持ち、看護を提供する
到達目標
- ラダー(組織的役割遂行能力、看護実践能力、自己教育研究能力)のモデル的役割が取れる
- ラダーⅠ~Ⅲで習得した知識、技術について経験を積み、看護の質を高め、指導的な役割を果たすことができる
- 自己の看護の専門性を追求し、専門領域での看護実践者として教育的役割を果たすことができる
クリニカルラダーレベル⑤について
より複雑な状況において、ケアの受け手にとっての最適な手段を選択し、QOLを高めるための看護を実践する標準的な看護計画に基づき、自立して実践して看護を実践する
到達目標
- 各分野において、達人(ジェネラリスト)となることができる
- 自部署に留まらず、自己の知識や技術を発信する役割を担うことができる
- 組織的研究活動を継続し、改善改革につなげることができる
クリニカルラダー評価表
評価の時期 | 年間目標設定 | 年度初めにラダーレベル決定時、到達に向けて実施することを具体的に記入 |
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中間評価 | 目標管理の中間面接時と同時に実施 | |
最終評価 | 目標管理の最終面接時と同時に実施 | |
総合評価 | 最終評価後、管理者でレベル昇格の可不可を決定 | |
評価法 | 個人 | 中間評価時、最終評価時、面接の前に自己評価 |
達成した小項目のみに○ | ||
上司 | 面接をしながら評価する。明らかな指摘事項のみ× | |
上司・管理者 | 中間評価時は達成数によっては1⇒2の昇格もあり | |
総合評価でレベル昇格の判定をする |